Text by 中野誠志

水中写真とは?

水中写真イメージ

水中写真とは、水中にカメラを持ち込んで撮影した写真の事を言います。

一般的で伝統的な水中写真である

1:魚などの水中生物を単体で撮影した【水中マクロ写真】

2:魚などの水中生物の大群や、水中風景を引きで撮影した【水中ワイド写真】

3:魚などの水中生物や水中風景を寄って撮影した【水中ワイドマクロ写真】

などの他に、


4:水中生物の蛍光発光を撮影した【蛍光発光写真】

5:スヌート効果(スポットライト)を狙って撮影した【水中スヌート写真】

6:クローズアップレンズなどを使用した【高倍率マクロ写真】

7:水中宙玉写真

8:VR水中パノラマ写真

などがあります。

およそ、陸上で考えられる写真は水中でも応用可能・再現可能なものがほとんどで、
水中ならではの表現が求められます。

最近では防水機能があるデジタルカメラが増えてきていますが、一眼レフやスマートフォンなどの場合は、防水ケースや防水ハウジングにカメラを入れて水中に持ち込みます。


水中マクロ写真撮影

水中マクロ写真イメージ ダンゴウオとヤドカリ


水中に生きる小さな魚たちを撮影する。
それが水中マクロ写真です。

図鑑的に撮る図鑑写真や、産卵などの瞬間を狙う生態シーン写真、絞り開放で撮影するメルヘン写真、絞りを絞ったカリカリ写真などがあります。

コンパクトデジカメの場合はマクロ機能をONにし、ミラーレスやデジタル一眼レフ機の場合はマクロレンズを使用します。



水中ワイド写真撮影

水中ワイド写真撮影イメージ


水中風景や魚たちの大群などを写すのが水中ワイド写真です。


コンパクトデジカメの場合はワイドコンバージョンレンズを、ミラーレスやデジタル一眼レフの場合は20mm以上の広角レンズやフィッシュアイレンズを使用します。

引いて撮影する場合の一般的な水中ワイド表現と、寄って撮った場合のワイドマクロ表現が存在します。



水中ワイドマクロ写真撮影

水中ワイドマクロイメージ写真


フィッシュアイレンズなど接写ができる広角レンズを使って、ぐっと被写体に接写する表現をワイドマクロと言います。

水中写真で使用すると生物のダイナミックな迫力を表現することができます。

詳しくはこちら



蛍光発光撮影 フロー(Fluo)ダイビング水中写真

蛍光発光撮影 フロー(Fluo)ダイビング水中写真イメージ


生物や物質の中には、紫外線に近い波長の光を受けると、緑色や赤色などに蛍光発光するものがあります。

こうした現象を水中撮影するのが蛍光発光写真です。

詳しくはこちら



水中写真 スヌート撮影(スポットライト撮影)

スヌート撮影写真 侘び寂のスポットライト表現のマダコの死骸


スヌート写真(スポットライト写真)とは、

【本来、まんべんなく光を当ててやるストロボ光や水中ライトの光を、わざと道具などによって狭め、局所的に被写体に当てる】

明暗を強調し、被写体へ視点を注目させる写真のことです。

侘び寂びや寂寥感を表現することができます。

詳しくはこちら



水中写真 高倍率スーパーマクロ撮影

水中写真 高倍率スーパーマクロ撮影イメージ アイナメの卵


一般的なマクロ撮影では、マクロレンズを使用しての最短撮影で、1:1倍の等倍撮影となります。
実際の被写体の1cmがセンサー上での1cmと等しくなる状態です。

2倍以上の倍率で撮影したものを高倍率撮影と呼びます。

詳しくはこちら




・水中写真 用語集

カメラや水中写真についての専門用語集はこちらをどうぞ。

 

 

・水中写真撮影の心構えはこちら

撮影に当たっての心構えやヒントはこちら。

 

 

・水中撮影テクニック

より詳細なテクニックや理論などは、こちらの水中撮影テクニックをどうぞ。